白白庵ならではの、ジャンルを超えた現代の「しつらえ」で見せる意欲的な企画展。
夏の終わりに爽やかな風を感じさせる、武井裕之による少女達の普遍的な魅力をたたえたポートレート写真に、繊細で淡い色彩、絵付け、ユニークな形状が楽しい女性的なうつわの数々。
各作家の世界観が響き合い、いつしかここはノスタルジーと現代性が融合する魅惑の空間に・・・。

[会 期] 2014年8月30日（土） - 9月15日（月・祝）　※会期中、木曜定休
[会 場] 白白庵（3階企画展示室）

企画・しつらえ ： 石橋 圭吾（白白庵）

「制服姿の少女」写真で独自の路線を歩む写真家・武井裕之の新旧作品を揃え、陶芸作家４名の「うつわ」を対比させる。
武井の視点には、美術の世界でも永遠に愛される「処女性」や少女と大人の女性の狭間で揺れ動く繊細な機微、さらには制服と少女にまつわるフェティシズムが内包され、時代を超えた普遍的な瞬間を見つめている。
そんな彼の作品世界と、現代の陶芸作家による端正で流麗な「うつわ」達を対比することで、空想（幻想）のアイコンとなりつつある「制服少女」の存在感と、現実社会の中で愛でられ・用いられる「うつわ」の存在感をそれぞれ際立たせる。
やがてそれらのイメージの交感の果てに、武井の写す少女の姿と「うつわ」達が宿す普遍的な愛玩性が響き合い、それぞれが今までとは異なる質感を伴って鑑賞者の目に映ることを期待するものである。


photo : TAKEI Hiroyuki
model : NISHIDA Ai
ceramic art : OKAYASU Manami
wall paint : BAKIBAKI