neutron kyoto 冬の企画 展 『 It’s a small world 』
2009/12/8 Tue - 30 Wed gallery neutron kyoto

年 末 特 別 企 画 展 『 I t ' s  a  s m a l l  w o r l d 』
- 平面 / 立体など、0号サイズを基本とした小作品 -

人種や宗教、政治によって分断される世界。2009年も終わろうとする中、改めて美術に何が出来るかを問う意欲的な企画展。
neutron kyotoのギャラリーアシスタント、桑原暢子のキュレーションで贈る「小さな小さな世界」に広がる大きなイメージ。
初登場の今村をはじめ、平面・立体を問わず0号サイズ(およそ18センチ四方)を基本とした小品を揃え、ギャラリーの中に小宇宙が広がる様は冬の星座の様に美しく輝くだろう。
クリスマスにもぴったりの作品は全てお買い上げ頂く事が出来ます。
大切なあの人へ贈りたい、珠玉の数々・・・☆

【 出展作家 】 (順不同)
今村遼佑瓜生祐子小倉正志忠田愛寺島みどり中比良真子冬耳三尾あすか



★17日(木)の午後6時より9時まで、カフェでは出展作家だけでなくneutronで活躍するアーティスト達、関係者とともに皆様をお招きするクリスマス・パーティーを開催致します。 (有料 / 詳細は後日お知らせします)。ぜひ皆様お誘い合わせの上、お集り下さい!!

☆最終日の展示は18:00までとさせて頂きます。


comment
gallery neutron 桑原暢子


「小さな世界」

1.
世界中どこだって 笑いあり涙あり
みんなそれぞれ助け合う 小さな世界
※世界はせまい 世界はおなじ
  世界はまるい ただひとつ

2.
世界中誰だって 微笑みあえば仲良しさ
みんな輪になり手をつなごう 小さな世界
※くりかえし

3.
限りない空と海 星影のうつくしさ
それは一人語りかける 小さな世界
※くりかえし

4.
隔たりを取り除き 友情の橋をかけ
手と手をつなぎつくろう 小さな世界
※くりかえし

5.
世界中どこだって 笑いあり涙あり
みんなそれぞれ助け合う 小さな世界
※くりかえし

6.
世界中誰でもが 自由を求める
その叫びがこだまする 小さな世界
※くりかえし



































 「It’s a small world」と言えば誰でもが一度は耳にしたことがある曲だろう。上記はその歌詞で大きく広大な土地や海がある地球ではあるが、人間同士互いが微笑み助け合うことによってひとつの平和な世界を作ろうと祈る歌である。昨今のエコ対策などにも通じるものでもあり、また偏見、差別、憎しみ、恨み、争い、、、それら無益なものなどが無くなるようにと平和を願う歌は、いつも心にとどめておきたいものである。

 今回の冬の企画展は0号以下(立体10立方センチメートル以下)の作品のみで構成されるグループ展。まさに「小さな世界」が点在する空間になる。規定のキャンバスの中で一番小さなサイズ0号は、手のひらに乗せるとほぼ文庫本と同じ大きさになる。小さな画面に描かれる世界には、小説の中で繰り広げられる世界のような広がりがある。もちろん物質量としてはとても小さく、100号サイズの作品が持つ、まるで自分を飲み込んでしまうのではないかというような迫力はないかも知れない。しかし作品が小さいということは物理的な距離はおのずと近くなる。作家の息づかいまでもが感じられるその距離は、大画面の作品では気付くことがないような作品の細部にまで私たちを引き込んでくれる。うっすらと塗られた絵の具の下にあるキャンバス地の凹凸、絵筆の滑らかな動き、キラキラとした鉛筆の粒子、つやつやとした絵の具の塊…それらすべてが小さな作品の中にちりばめられ、大きな大きな物語を紡いでくれる。

 目の前の作品を作家と同じ目の高さで見る。制作途中の作家とリンクするその時、作品と私の対話は始まる。「小さな世界」はなんて「大きな世界」なんだろう。高くはない鼻先が作品に触れそうな距離まで近づくと、目の前の世界が現実へと変わる。その世界はどこまでもどこまでも広がっているようだ。