neutron Gallery - 高島 輝実 展 - 
2003/10/8/18Mon - 31Sun 京都新京極 neutron B1 gallery


Artist , Works

【 作家、作品紹介 】

今回の作品には、リボンや数字、水たまり、山といった素材を用いました。本来一つ一つの素材が持つべき形態であったり機能といったものを極力制限することで、それぞれが全く違った質感を表し、繋がっていくようなイメージで制作しました。例えば今回の山を扱った作品では、山の影の部分のみを使い最低限それが山を形成するようにし、その影の部分を数字の羅列によって形作り、その数字から水が滲み出ているように見せ、そこから一筋のリボンを垂らしています。その足下には水たまりができています。見る人の視線が作品を追うに従い、素材が質を変えながらイメージが物質に変わり、またイメージになる。一つ一つのもの(素材)の存在は希薄で不完全である、そういったものがお互い依存しながら形成されるもの、そこには不安定な存在が持つ存在感が生まれます。作品が紡ぎ出す架空の世界と、実際そこにある現実。作品はその両方の引力によってバランスを保ち、制止している、その緊張感を大事にしています。