neutron Gallery - 小西浩之 展 『ART CIRCUS presents』 - 
2004/5/10Mon - 16Sun 京都新京極 neutron 5F gallery

昨年から始まった、表現による学生と社会との接点を模索する試み、『ART CIRCUS』 。今年は小西浩之が登場する。「顔」をモチーフに毎日のように描き続けるドローイングから発展し、「縁起もの」をテーマに絵画作品を発表。時代の顔が見えてくるかも?





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gallery neutron 代表 石橋圭吾

京都造形大学、情報デザインコースの現役学生が、 日頃の制作発表と、それを通じて社会との接点を模索する試みとして 昨年から始まった「ART CIRCUS」。 発表会場も従来のギャラリーに限らず、ショップ内ギャラリーや イベントスペース、カフェ・・・などなど、現代的な形態を取っています。 今年は4月末から6月頭にかけ、京都の40ケ所に及ぶ会場で 彼らの熱意が充満した展示・発表が行われることでしょう。

ニュートロンも昨年の阿部浩之に続き、今年は小西浩之をご紹介します。 彼は毎日のように「顔」をモチーフにしたユニークなドローイングを 描き続けており、それだけでも面白いのですが、 このような発表においては作品としての絵画を制作します。 今回の制作テーマは、縁起もの。風神や雷神が登場するようです。

彼の描く顔は大胆にデフォルメされながら様々な要素が取り込まれ、 日々その形態は変化・進化し、ひとつのスタイルを踏襲しながらも 作者の意識の変化や気分、新しい発見などが随所に見られます。 そういった日々の積み重ねは単なるドローイングとしての役目はもちろん、 身の回りの出来事を吸収し、自分の物とする過程とも言えます。 また、「顔」というモチーフは古来から脈々と描き続けられてきたものですが それほどに追究され尽くしてきたモチーフだとしても、現代においてもまだ そこに描かれるべき情報や感情、時代の空気は必然的に存在するのでしょう。 愛すべきこれらの顔は、私達を映した鏡のようなものなのかも知れません。