2004/12/7Tue - 12Sun 京都新京極 neutron B1 gallery
【 作家、作品紹介 】
つねに重力によって落下しながら立つ・立たされているひとの生は 鉛直に親しいのかもしれない。
そのような思いから私の制作において、 鉛直の力はいつも優位を保ってきました。
しかし、身近にいた友人を亡くし、箱を閉じる前にそのからだに白い花を置いた時、 今まで遠くの海や湖に見ていた水平はすぐ目の前にありました。
ひとは自分の死を目撃することはできず、つねに先立たれて残されるばかりですが、 身体や心に組み込まれた痛みが一時的であれ許される“たいらさ”に、 自分自身が横になるということが、 たしかに生のなかににもありうるのだという気がしています。
生のなかにあるそのたいらさに思いをめぐらせながら、 今日も元気に色を選んだり形を選んだりしています。