【 作家、作品紹介 】
「innocence」
今日も誰かの灯火が点り、今日も誰かの灯火が消える。 毎日毎日繰り返される生と死の連鎖。 世界では残念なことに、戦争や飢餓で多くを生きられないまま死んでいく命が絶えません。 一方で私たちはそういった危険にさらされることなく平和に生きることができる状態にいます。 しかし、私たちはそれを当然のことと思い込み過ぎてはいないでしょうか。 「死んでいく命の分まで」とは言いませんが、生きられるならめいっぱい生きたい。 せっかく与えられた灯火なのだから、灰になるまで燃やし尽くすべきだと私は思います。 今回の作品で私はそういった「命の形」を表現しました。 花を選んだのは、それがもっとも生命力を体現しているモチーフだと思ったからです。 そして、一所懸命に生きている人は、誰もが美しいように、 「命の形」は必ず美しいものにしたかったというのも理由の一つです。 それぞれが、それぞれの立場でこの作品の前に立って、 そこに自分の姿を投影していただければ幸いです。