私自身や親しい友人、木々、ビー玉、空と雲、日常の身近にある景色などを、ビデオカメラやデジタルカメラでコマ撮りで撮影し、1 フレームずつ切り抜いていき合成をすることで映像を制作しています。
CG で作成したかに見えるかもしれませんがCG ではありません。
ハサミやカッターナイフで紙や写真をチョキチョキと切るように、コマ撮り撮影することで時間を、映像画面を切り抜くことで空間を切断します。
そして、切りだされた映像たちを緻密に合成することで、ゲーム画面と現実世界の中間に浮遊しているような世界、視線、感覚を表象させようと試みています。
感情の希薄な視線で箱庭を撮影したかのようでもあります。
そこにうつしだされる世界は、私がみたり経験した景色や行為や関係性なのかもしれませんが、本当はそれはTV やインターネットでみた映像なのかもしれません。
とても容易に多くの視点と膨大な映像をみたり経験ができるので、共有された映像やデータに私がとけだしているようであり、楽しい出来事も、目を背けたくなるような映像も、いろいろなことがつるっとのっぺりと均一になりはじめているようです。
「やすみのひのしずかなじかん」より