neutron Gallery - いちかわともこ 展 『 箱の中の記憶 』 -
2009/10/12 Tue - 25 Sun gallery neutron kyoto


profile
いちかわ ともこ  ICHIKAWA Tomoko

【主な個展】
2003 neutron 5F gallery(京都)
2004 neutron 5F gallery(京都)
2005 neutron 5F gallery(京都)
2006 文椿ビルヂング・ギャラリー(京都)
1988 雨林舎(京都)
2008 個展「リリィホワイト」 / 文椿ビルヂング・ギャラリー(京都)
2009 個展「ザ・パレスサイドホテル」 / パレスサイドホテル(京都)


【主なグループ展 他】
2001 恵文社・アンフェール(京都)
1988 絵本「民族アパート」制作
1988 京都精華大学卒業制作展
2002 絵本「おおきなサンタ」制作
2008 退職、フリーの作家として活動開始、HP 作成
1988 展示「ガケ書房車内冬の展示」(京都)
2009 展示「ガケ書房車内春の展示」(京都)
1988 商品デザイン「Perfect Potion“ four seasons”シリーズ」
1988 絵画販売「ギャラリーTAG BOAT」にて開始
1988 お店「ガケ書房もぐらスペースにてマトリョーシカとお菓子のお店」
1988 マトリョーシカ販売「オンラインショップ RUINOK2」にて開始




statement

作品タイトル「箱の中の記憶」


今回の個展では、数年前に亡くなった父について、

自分なりに消化した心の中身を表現しようと思っています。

悲しみを通り越した後の、悲しいとも寂しいとも少し違う微妙な心。

身近な人の死を通して私が見たもの。

その当時の記憶をそのまま作品にして発表したものが、

昨年の文椿ビルヂングでの展示「リリィホワイト」でした。

あれから時間が過ぎて、色んな事が起きて忘れたり、自分の中で浄化されたりして、

悲しみの次の段階にきてる事を感じます。

なので、次の展示では悲しみの向こう側にあるものを描きたいと思っています。

それは、鮮やかな色、鈍い色、様々な色彩が入り交じったものになると思います。

昨年は描けなかった色になると思います。

来年はまた違った色になるかもしれません。

変わり続ける自分の心をできるだけ正確に残したい。

というのが、今回の私の展示のテーマで、これからもそれが軸になり続けると思います。





- このテーマを形にするためのラフスケッチについて-


仏教の釈迦の涅槃図のように、大きな人が横たわっている絵を壁一面に描きます。

大きな人は、私が想像する現在の父の姿で、

天国の階段と教会を頭にたずさえて一休みしてるところです。

体から植物が咲き乱れてるのは、父が土に還った事を意味します。

小さな人や動物達は、自分も含めた現世の生き物です。

それらを大きな人が天国から見守っている様子を描きます。

またneutron 京都店は、大きなガラス張りのギャラリーなので、

箱の中(私の心)に、父の記憶をしまってあるイメージにできるなと思っています。